今すぐ始めたい「骨美容」

見た目年齢をグンと押し上げる、肌のシワやたるみ。
じつは表面的な問題だけでなく、肌の土台となる骨の老化が
大きく関わっているといわれています。
美と健康のために注目されている骨ケアを意識してみませんか?

たかの友梨ビューティクリニック地井 千温
たかの友梨ビューティクリニック入社後、エステティシャンを経て教育部部長に就任。20年間培った確かな技術と豊富な知識で、数多くのエステティシャンを育てる。主な資格:CIDESCO インターナショナルエステティシャン/AJESTHE 認定講師/AJESTHE トータルエステティックアドバイザー/AEA 認定講師、AEA インターナショナルエステティシャン/日本アロマ環境協会 アロマテラピー検定1級/SCMHR CCE取得/美容師免許取得

土台の骨がスカスカなら、肌もたるむ!

骨密度は10代の成長期に増えていき、ピークは20歳とされています。それ以降は増えることがないばかりか、骨の新陳代謝を促している女性ホルモンの分泌がガクンと低下する40代以降は急激に減少。骨が減ると、骨と筋肉・皮下脂肪をつなぎとめている靭帯がゆるみ、その上にある肌を支えられなくなり、たるみを引き起こしてしまいます。まさに骨は美肌の土台なのです。

顔はカラダより早く骨が減少!

顔はカラダの上にあって過重がかからないため、もともと骨が薄く老化による萎縮も進みやすいといわれます。しかも顔の骨は、目、鼻、口と穴がたくさんあり、骨密度が減るとそれらの穴が広がって目がくぼみ、頬がこけるなど、見た目の印象に大きく影響します。

骨密度を保つために早めの骨ケアを!

骨密度は更年期前後でピーク時の約20%減り、60代女性では5人に1人が骨粗しょう症といわれるまでスカスカに。そうなる前にできるだけ骨代謝を促して、骨密度の減少をゆるやかにすることが大事です。いつまでも若々しくいるために、骨密度を保つ日々のケアを始めましょう。

日々手軽に取り入れらる骨ケア習慣

女性ホルモンと同様の作用があると
いわれる大豆製品は毎日食卓に

大豆に含まれている大豆イソフラボンは、骨密度の維持に重要な女性ホルモン(エストロゲン)と分子構造が似ていることから、同様の作用が期待されています。1日の摂取の目安として厚生労働省・農林水産省による食事バランスガイドでは、50~100g程度とされ、納豆なら1~2パック、絹ごし豆腐なら約120gです。

大豆イソフラボンを効果的に働かせるために
腸内環境を整える

大豆イソフラボンを摂取しても、腸内環境が整っていなければ強力なエストロゲン作用があるとされるエクオールという成分に変換されないといわれています。近年の研究によると、食生活の欧米化によってエクオールを生み出す腸内細菌バランスを持つ日本女性は50~60%という報告も。食物繊維や発酵食品を積極的に摂ったり、ストレスを上手に発散するなどの生活の改善を心がけて、腸内環境を整えましょう。

かかとを刺激する運動や行動

骨の新陳代謝を促すには、かかとに刺激を与える運動が効果的。かかとからの刺激は、顔はもちろん全身の骨に伝わります。おすすめは、かかと落とし運動やウォーキング。運動が苦手な方は、普段の生活の中で階段を使うようにするだけでもOK。

かかと落とし運動

まっすぐ立った状態で両足のかかとを上げ下げする運動です。下ろすときは、体重の重みをかかとに伝えるようにストンと強めに落とすのがコツ。
1セット30回が目安。

ウォーキング

1日8000歩を目安に、週3回程度取り入れましょう。ジョギングなら20分程度が目安です。ただし、マラソンは負荷がかかり過ぎて逆効果に。

日光浴(手のひらだけでもOK)

丈夫な骨をつくるにはカルシウムが大切なのは周知の事実。ただ、体への吸収を高めるには、ビタミンDと一緒に摂ることが必要です。ビタミンDはキノコ類や魚介類から摂ることもできますが、手軽なのは日光浴。5~15分ほど日差しを浴びれば体内で合成できます。UVカットした状態では効果が得られないため、美肌を守るために手のひらだけ日光に当てる方法がおすすめです。