美と健康のカギになる糖質のコントロール

近年、糖質を控えるダイエット方法が注目されていますが、
じつは糖質の摂りすぎは老けを加速する要因にもなることがわかってきました。
そこで3回にわたって、肌や体のための上手な糖質コントロール方法をご紹介します。

その肌トラブル
糖質過多が原因かもしれません!

老化の最大要因は、酸化、糖化、炎症といわれています。その引き金になるとして近年話題になっているのが、糖質過多です。
糖質は三大栄養素の一つ「炭水化物」に含まれる栄養素で、私たちが活動する際のエネルギー源。
ただ、多く摂りすぎるとエネルギーに変換されずに糖分が体内に残り、タンパク質と結びついて「糖化」すると「AGEs(糖化最終生成物)」という老化促進物質をつくり出してしまいます。AGEsが増えると肌は弾力性やうるおいを失い、シミや黄ぐすみ、シワやたるみなどを引き起こし、肌老化を加速させる一因に。

糖化すると肌内部に老化促進物質が発生!

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あなたの肌、糖化が進んでいませんか?

・くすみが目立ち、肌色もトーンダウン ・小じわが増え、化粧がのらない ・口角が下がってきた ・唇がカサつき、縦ジワも目立つ ・毛穴がたるんで見える ・突然シミや斑点が出現 ・大人のニキビや肌荒れが気になる ・以前よりハリや弾力がない チェックが多いほど、糖化傾向に。糖質について正しく知って、糖質コントロールを始めましょう!

糖質コントロールの基本ルール

1 糖質と糖類の違いを知って効率よく調整
  • 糖類も糖質と同様に炭水化物の一部ですが、糖質は炭水化物から食物繊維を除いたもの、一方糖質をさらに細かく分類したのが糖類で、砂糖やブドウ糖などの甘み成分のことをいいます。
  • つまり、砂糖抜きの食事だけでは糖質コントロールできているわけではありません。正しく糖質を理解して、効率よくコントロールしましょう。
2 1日あたりの糖質量は
130~170g程度を目標に
  • 厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」をもとに、美容目的で糖質をコントロールすることを考えて計算した1日の糖質摂取量は次のような目安に。極端に糖質を減らしすぎないようにしましょう。
デスクワークなど
活動量が
少ない人
130g程度
家事や軽い
スポーツなどを
している人
150g程度
外出が多く
活発な
運動習慣がある人
170g程度
3 体に負担のない食べ方を
  • 糖質以外のものならお腹いっぱい食べてもいいというわけではなく、1回の食事につき、食べる量は腹7分目程度に。満腹まで食べると胃に負担がかかり、代謝を大きく低下させる要因になります。
  • ペコペコになるまで食事を我慢するのもNG。食後、血糖値が急激に上がりやすくなってしまいます。
  • 食べてすぐに寝ると消化不良を招いて体に負担がかかってしまうため、夕食は遅くとも20時までにすませましょう。
4 ベジタブルファーストで
血糖値の上昇を抑える
  • 血糖値が急激に上がると、体の中で糖のエネルギー変換が追いつかずに体内で糖が余り、肌老化を加速させる糖化リスクを高めてしまいます。
  • それを防ぐには、食事のとき野菜を最初に食べるのがポイントに。野菜は食物繊維が多いため、次いで摂取する糖質の吸収スピードがゆるやかになり、食後の血糖値の急上昇を防ぎます。
5 白米より玄米やもち麦に
  • 玄米やもち麦の糖質量は、白米よりやや少ない程度で、さほど差はありませんが、玄米は不溶性食物繊維やビタミンB群などが、もち麦米は水溶性食物繊維であるβグルカンなどが豊富で、糖質の吸収を抑えて脂肪に変えにくくしてくれるほか、基礎代謝を高める効果が期待できます。
  • ポリフェノール、ビタミンB2や鉄分など不足しがちな栄養もたくさん含まれ、美肌はもちろん、健康のためにもおすすめです。